私の幸せ

私の幸せなどどうでもいい、私の未来とか恋人とか、そんなの、もういい。 私は逃げる人々と反対の方向へ、今自分が出せる一番速いスピードで走っていた。 【地球に巨大隕石衝突!】 一ヶ月前から騒がれていた隕石衝突の情報。 その時世間は、まだそんなに慌てていなくてむしろデマだろうと呆れていた。 しかし三日前、隕石衝突が濃厚になってくると皆は大騒ぎ。 地下シェルターを買ったというYouTuber、神への信仰を唱え出すイカれた集団、どうせ皆死ぬのだからと豪遊する人々。 周りが混沌化する中、私は今まで通り冷静だった。 だって私からしたら、地球がいつなくなろうとどうだっていいからだ。 私が唯一慌てることは… ・ 彼のそばにいれないこと。 私の彼は、二年前から昏睡状態だ。 不慮の事故だった、頭を強く打って意識不明の状態で運ばれた。 そしてその日は、私たちが出会って5年目の夏だった。 あの時から私の時間は止まったまま。 だから私は、皆とは逆に行く、逆の未来へ行く。 私の願いは、生き残ることじゃない、逃げることでもない。 私はただ、彼の隣で死にたい。

グラスと氷のハーモニー

お気に入りのグラスに 氷をばさっと入れる グラスと氷がつくる高い音が 涼やかで、やけに心地いい ねこも、その音が気に入ったらしく すばやくグラスによってくる もう一度、聞きたい と、そういうことなのか 氷の入ったグラスを かわいい手の先で つんつく、つんつく、つんつく けれど、それだけでは グラスも、氷も 音を出してはくれない あきらめきれないウチのねこ 何かを訴えるような目で こちらを見てくる しかたないなあ グラスの氷を一度、出し ふたたび、グラスに入れてやる 耳をくすぐる軽快な音に ねこは、しっぽをふりふり いたくご満悦のようす

魔法陣の裏側

「あ、光った」    時々、地面に丸い光が現れる。  赤だったり、青だったり、黒だったり。  丸い光の中には、同じ色の光で模様が描かれている。    私たちは光に近づいて、模様を確認する。   「これは、ベヒモスの家紋じゃね?」   「あー、俺かあ」   「行ってらー」   「うひー、面倒くせえ。俺がいない間、家の掃除よろしくー」    ベヒモスが光の中に入ると、光は爆発するように輝いて、ベヒモスごと消えてしまった。   「何年くらいだと思う?」   「召喚者が馬鹿だと、一週間とかかな?」   「まともだと?」   「数十年」    光が消えた場所に用はないと、私たちはばらばらと解散した。    私はさっきまで眠っていた巨大な木の葉っぱの上に戻り、寝っ転がっていびきをかいた。    ああ、退屈だ。  何もない世界。  やることのない世界。    空には、悪魔に食われるべき罪人の魂が浮かんでいる。  食べなくなってから、何年が経っただろう。  食べ飽きたんだ。  あまりにも増えすぎて、輪廻転生の輪がぐっちゃぐちゃになってるらしいけど知らね。   「私も、光の先に行きたいなあ」    光の先には、雑魚みたいな知的生命体がうようよいるらしい。  貧弱でちっさいそいつらは、脳が異常に発展し、道具と料理を作る能力に長けているらしい。  そして、おもちゃの宝庫みたいな世界を作り上げたらしい。   「きっと、楽しみに飢えることがないんだろうなあ」    私たちは、そこへ行きたいのだ。    退屈極まる生に、少しでも花を添えられるように。

双子の魔人伝説:リアンとレアンの選択

### 第2章: 戦場での選択 悪魔界と天使界の間に戦争の気配が漂い始めた。 戦争の影が双子の生活に暗い影を落とし始めると、レアンはすぐに自らの決意を固めた。 彼は悪魔としての力を証明する絶好の機会と見なし、戦場に立つことを決意した。 「リアン、これは僕たちが証明するチャンスだよ。僕たちの力を見せつけて、みんなに認めさせるんだ。」 レアンは目を輝かせながらリアンに語った。 しかし、リアンはその決意に対して複雑な感情を抱いていた。 彼女は戦争の無意味さと、その裏にある深い悲しみを感じ取っていた。 彼女は冒険と新しい経験を求めていたが、戦争という現実がその自由を奪うものであることを理解していた。 「レアン、私はあなたの決意を尊重するわ。でも、戦争が全てを解決するわけじゃない。」 リアンは優しく、しかし真剣に答えた。 「私は他の方法で自分を見つけたいの。」 レアンはしばらく黙っていたが、やがて微笑んだ。 「分かったよ、リアン。君の道を進んでくれ。でも、僕は自分の力を試したいんだ。」 それからというもの、レアンは悪魔軍の最前線に立つ準備を始めた。 彼の戦略的な思考と大胆な行動力は、すぐに他の悪魔たちの注目を集めた。 彼は戦闘においてもその才能を発揮し、自分の存在を証明しようと努めた。 戦争が始まり、レアンは最前線で戦うことを強いられた。 彼の存在は依然として蔑まれていたが、彼はその状況を受け入れ、自分の力を最大限に発揮することを誓った。 レアンの戦略と行動は、悪魔軍にとって大きな力となり、彼は次第に認められるようになっていった。 一方、リアンは兄の決意を尊重しながらも、自分自身の道を見つけるために奮闘していた。 彼女は戦争の無意味さを感じつつも、自分ができることを見つけるために努力していた。 リアンの冒険心と創造的な活動は、彼女を新たな経験へと導いた。 ある日、リアンは兄の戦場に足を運び、その状況を目の当たりにした。戦闘の激しさと悲惨さに胸を痛めながらも、彼女はレアンの勇敢さと決意を目の当たりにし、その強さに感動した。 「レアン、あなたは本当に強いね。」 リアンは戦場で兄に会い、涙を浮かべながら言った。 レアンは優しく微笑んで、 「リアン、僕は君のために戦っているんだ。君が自由に生きられるように。」 と言った。 その後、リアンは戦場での医療支援や戦争孤児の支援活動に従事するようになった。 彼女は自分の力を使って、戦争の被害を少しでも和らげるために尽力した。 彼女の活動は多くの人々に感謝され、その存在が尊敬されるようになった。 リアンは戦場での兄の姿を見守りながら、自分自身もまた成長していった。 彼女は自分の力を信じ、他者を助けることに喜びを見出した。 彼女の心の中には常に兄の勇敢な姿があり、その強さに触発されていた。 戦争は激しさを増し、レアンの戦闘も激化していった。 彼は次々と勝利を重ね、その存在感を高めていった。 しかし、彼の心の中には常に疑問が残っていた。自分が本当に求めているものは何なのか、自分の力を証明することだけで満足できるのか。 リアンもまた、自分が本当に人間でありたいのか、その疑問を抱き続けていた。 彼女は創造的な活動に没頭する中で、何かが足りないと感じるようになった。 彼女の心の中には常に兄の存在があり、その絆が彼女を支えていた。 戦争が終わりに近づくと、レアンとリアンは再び星空の下で会話をすることにした。 レアンは静かに言った。 「リアン、僕は最近、自分が本当に何を求めているのかわからなくなってきた。戦闘での勝利は確かに喜びをもたらすけど、それだけじゃ満たされないんだ。」 リアンは彼の言葉に頷き、 「私も同じよ、レアン。創造的な活動は楽しいけど、何かが足りない気がするの。」 と言った。 二人はしばらく沈黙し、星空を見上げていた。 その沈黙の中で、彼らは互いに寄り添い、支え合うことの大切さを再確認した。 「レアン、私たちは一緒にこの世界を探求し続けるべきだと思うの。」 リアンは微笑んで言った。 「互いの違いを受け入れながら、一緒に成長していこう。」 レアンも微笑み、 「そうだね、リアン。僕たちにはまだまだ学ぶべきことがたくさんある。互いに支え合って、もっと強くなろう。」 と答えた。 その夜、二人は新たな決意を胸に、未来への旅を続けることを誓った。 彼らの葛藤は続くかもしれないが、互いに支え合うことで、乗り越えられると信じていた。 レアンとリアンの冒険は、これからも続いていくのであった。

回転寿司描写

『回転寿司のレールが回り、大好物の大トロが回ってくる』    私の原稿を読む編集は、その手を止めて私を見る。   「回転寿司で、大トロが回って来るって何?」   「え? 回って来るじゃないですか」   「いやいや、お寿司は回ってこないでしょ。『届く』とか『やって来る』って感じでしょ」    丁度そのタイミングで、注文用タブレットが光り、商品の到着を告げた。  私たち用の専用レーンに、大トロが乗った皿が二つ到着した。   「ほらほら! 回転じゃないじゃん!」    編集は軽く笑いながら皿を二つ取り、一つを私の前に置く。   「ありがとう、ございます」   「やっぱ、『届く』がいいよ。あ、『到着する』でもいいかな」    これも、時代か。  私は味のしない大好物を、一口で食べた。

魔法の図書館

 下校中、何となく立ち寄ってみた図書館で、私はぶらぶらと展示を眺めていた。飾られているのは、大人向けの綺麗な絵本や図鑑だ。私は目の前にあった一冊の本を手に取った。表紙はざらざらとした上質な漆黒の厚紙で、夜明け空のような淡く紫がかった乳白色で天の川が美しく描かれていた。 「その本、いいですよね」 「ふぁっ⁉︎」  私は驚きのあまり変な悲鳴を上げてしまい、顔を赤くして口を押さえた。声をかけてきた男性は、ふふっと笑った。 「びっくりさせちゃったみたいで、すみません。初めて見る方だったのでつい……」 「あ、いえ、こちらこそすみません、大きな声出しちゃって」  私は慌てて謝り、男性を見上げた。彼はすらりと背が高く、背伸びせずとも本棚の一番上に手が届きそうだ。髪はすっきりと刈り上げて精悍な見た目をしていたが、どこか女性的な柔和さを持った不思議な人だった。 「紹介が遅れてしまいましたが……この図書館の館長をしてます、|雨藤《あまふじ》です。ここは普通の図書館とちょっと違ってて、説明したいんですけど……閉館直前にすみませんが、お時間大丈夫ですか?」 「あ、はい」 「じゃあ……これとかね」  そう言うと、雨藤さんは優しく私の手から黒い本を取った。開いて見せてもらうと、半分が設定資料のようだった。そして最後のページは、じっくり読んでいない私でも判るほど、中途半端なところで終わっていた。 「これは……?」 「いわゆる、『厨二病ノート』ですね。こんなふうに、素人の未発表の創作物が、ここでは製本されて本棚に並べられるんです」 「え……それはどこから取ってきてるんですか?」 「勝手に並んでるんですよねぇ。それも、ノートに書き出したものだけじゃなく、『子供の夢』『若者の妄想』『大人の美化された思い出』とかもあります」 「へぇ………………“魔法の図書館”、ですね」  私は情報量に追いつけず、とりあえずそう言って頷くので精一杯だった。雨藤さんはまた笑った。 「まぁ、飲み込むのには時間かかりますよね。とりあえず、当館名物の天窓でも見ていきますか?」 「あ、はい」  促されるまま、私は雨藤さんについて歩いた。すると、ふと本棚がなくなって視界が開けた。天窓の下には背の高い本棚は置いておらず、私たちだけがポツンと陽光を浴びていた。まるでスポットライトを当てられているようだ。 「ほら、黄昏時の今が一番いい時間ですよ」 「わっ……綺麗!」  天窓を見上げ、私は思わず叫んだ。空は深い紫色で、五角形のガラスが組み合わさってできた窓は、黄橙の光を複雑に反射している。まるで夕陽の光を縫い付けたブローチみたいだな、と私は思った。 「……私、また来ますね。今度は時間に余裕を持って」 「はい。お待ちしてます」  雨藤さんは頷き、目を細めて微笑った。

道の途中【BL】

彼は私の永い生の中に現れた唯一のひとでした。 暗い夜道に突如空に昇った星でありました。あてどなく歩く道を、もしやもう違えてしまったのではと不安に震える道中に、そこを目指せば良いのだと私を駆け出させる希望の火でありました。 実際には彼は隣にいて、いつでも私の手を引いてくれたので、旅人の星に喩えるよりは、掲げるランタンの方がいいのでしょうか。 ああ、遠すぎて温度の分からない星よりは、ランタンの方がうってつけかもしれない。彼の隣は温かかったのです。どんなに寒い冬の雪の日も、普段と変わらずに。 私は彼から多くを学びました。気遣いやら、笑わせ方やら、愛し方を。彼と同じにはできはしませんでしたが、彼のその様はたいへん、うつくしかったのです。全部、彼の言う愛によるものでありましたから、それを持たぬ私は、彼から見るこの世界はどれほど輝いているのだろうといつも不思議に思っておりました。 我々はどうやら同じものを見ることはできないのだ、と知ったのは、彼はとうに気付いていたのかもしれませんが、少なくとも私が知ってしまったのは、もう戻ることが叶わぬほど歩いた後でした。 歩き始めた地点はおろか、一度一人分が途切れた足跡の痕跡も見ることが叶わぬほど遠くまで来てからでした。 彼は変わらず私の手元にありました。この先どうしよう、と彼は決して言いませんでした。振り返る素振りすら私の見ている前ではしませんでした。 不安とともに私の手を握る掌に、ここに来てようやく、彼も私と同じくして、道を知らなかったのだと気付いたのです。 二人して道を失いましたが、私は別段悪い気はしませんでした。思えばここまで既に散々迷い、何故この彷徨い歩いた果てに、私の望む場所に、彼が連れて行ってくれるのだと疑うことなく信じていたのだろうと今更おかしくなったのです。 悪い気はしませんでしたが、悪いことをした気にはなりました。何故同じになれないのだろうと、苦しむ彼をずっと、隣で見てきたからです。彼は星でなくランタンでした。 連れ歩いたのは私です。

バグり人

「あら、おはよう」   「おはようございまーす」   「どこかに遊びに行くの?」   「はい。隣町のデパートまで」   「あら、いいわね。隣町のデパートは大きいから、何でもあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」   「あ、バグった」    近頃、人間か突然バグる。  歩いてる時でも話している時でも突如動きを停止し、会話中であれば直前に発した一音を永遠に繰り返し続ける。  飛行機に乗っているパイロットがバグり、危うく墜落事故が起きそうになったことは今年の三大ニュースの一つだ。    私はスマートフォンで、電話をかける。   「もしもし、こちら人間バグ報告受付センターです」   「すみません、目の前でおばさんがバグりまして」   「畏まりました。では、住所をお知らせください」    私は友達に遅刻の連絡を入れ、バグ対処の人を待つ。  十分もすれば防護服に身を包んだ人が現れ、救急車に似た黒い車におばさんを回収して、連れて行った。   「おばさん、無事に治ればいいけど」    これから、おばさんは然るべき施設に入って治療を続けることになる。  バグから正常に回復できる可能性は、一パーセント未満。  残りの九十九パーセントは、戻ってこない。   「はー。急ご」    もう、私にできることはない。  私は隣町のデパートに向けて、速足で歩き始めた。             「原因、判明しました」   「なんだった?」   「クローンの相互干渉です。同じ波長がぶつかって、古い個体がバグを起こしたようです」   「またか。まったく、昔の政府も、もう少しクローンの配置先を考えて欲しいよな」   「仕方ないですよ。昔は、まさかクローンの発する波長が干渉するなんて想定しなかったですもん」    大人口減少時代。  自覚なきクローンたちの登場は、ひっそりと新たな社会問題を生み出していた。

落下模様

 洗濯物を干していたら、上の階からなにか落ちていった。  洗濯物だろうか。  下を見たが、何が落ちたかわからなかった。  洗濯物を取り込んでいたら、また上の階からなにか落ちていった。  見間違いじゃないよな。  下を見たが、やはりわからなかった。  煙草を吸いながら夜風に当たっていると、またなにか落ちた。  今度ははっきり見えた。人の顔だ。  下を見る。暗闇でははっきり見えない。  直接見に行くことにした。  1階に着いて、自分のいた階を見上げる。  ドンっ  自分の上になにか落ちてきた。  だが、それは気のせいでなんともなっていなかった。  地面を見ても新しく落ちた気配はない。  この使われていないアパートは随分前から人の立ち入りがない。  辺鄙な場所にあるせいで通行人もいない。  不法に住まうにはちょうどよかった。  しかし、先住民には困ったものだ。  地面と同化し始めてるとはいえ、毎日何度も飛び降りられたら心臓に悪い。  どうしたら消えてくれるものか。  天気は、落下模様を続けている。

おやすみ爪先、菫の夢

七月七日    あどけない姿の貴女を目で追うようになったのはいつからだろうか。初めて君と出逢ったのは朝の改札口を抜けた駅のホームだった。綺麗に纏められた長い髪に、シワひとつないスーツと履き慣れないヒールで、背筋をピンと伸ばした君が忙しない朝の喧騒の中とても印象的で、そこだけ切り取られた絵画のようだった。私は話しかける勇気もなくただ見惚れていた。一目惚れだったのだと思う。その日から朝同じ時間になると君の姿を探した。君の靴が足に馴染んでいくにつれて、遠くから眺める貴女の名前を知りたいと願うようになった。  その日はよく晴れた暑い夏の日だった。数日前から食欲がなく、朝から何も食べていなかったせいか胃の中が空っぽで身体がだるかった。僕等がいつも乗る電車が到着した次の瞬間、ふわりと目の前が暗くなる。遠くで貴女が焦った様子で話しかけてきてくれた気がしたが、重力に逆らえず、そのまま目を瞑るしかなかった。次に目を覚ますと駅の救護室で、隣には君がいた。心臓の音がうるさくて目が合わせられない。あんなに見つめていた君が目の前にいる。その事実がどうしても僕の胸を忙しなくした。夜の湖のような色の瞳が僕の顔を心配そうに覗き込む。 『目を覚ましたのですね、駅で急に倒れたんですよ。』  鈴が転がるような軽やかな声で話し始める。心配そうな顔が緊張の糸がふと緩んだようだった。ありがとうございます。すみません。お仕事は大丈夫ですか。と思わず尋ねた。 『上司にはもう伝えてあるので気にしないでください。』  と朗らかに君が笑う。是非御礼をしたいので連絡先をと内心どぎまぎしながら必死に尋ねた。この時の自分をよくやったと褒めたたえたい。きょとんと一拍驚いた後で携帯を出してQRコードを笑いながら差し出してくれた。遠くから見つめるだけだった君の名前を知った。七月七日の七夕の日に突然降って湧いた奇跡のような出来事だった。帰り道、携帯の中の君の名前を繰り返し呼んだ。夢みたいだ。でも、夢じゃない。握り締めた携帯と弛めたネクタイはチグハグで、でも確かな夏の始まりの鐘が遠くで鳴り響いた。

愛してる

愛してる おやすみ

And you gotta head to bed very dead the back everywhere that I have added by Davido

And you better take care of a baby by debit debit debit already be dead baby to be dead available where will be dead baby deer dead bag every bit of the dead of the dead we did at the cabin gonna bitch about it being able to be debited by dead River they did way better with every day but every potential baby bird and a couple getaway Deborah Deborah Deborah Deborah we did make a bit of a debit debit debit ability to do with every day to every budget at the cabin good of a Debbie Deborah Deborah will be down to make a bit of a debit debit debit debit debit debit ability to provide a dental every day with Deborah date would be dead river with David Everett will be divided Anacapa good with Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah whatever debit debit debit of a digital been ever ever ever Village would be but it really did a delivery date every day to visit ability to be better but if you did I don’t have a good bit of debit debit activity bit back about a double-decker read it back every day Tannenbaum How do I get a valuated by Desiree will be dead but I will be David David available deadweight very busy but that will be the dad of the day whatever that would be good if you ever go to bed available Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah get rid of a dead rabbit in the ditch educable could’ve ever ever ever do it every potential availability to have a bit of a dead baby did you go because I will do it every day to River dental back up at whatever they will be divided baby Deborah did you break up with a village of the cabin goodbye David every day to be able to be dental baby David Edward Deborah Deborah Deborah but it never able to reach provided by David every day through didn’t work baby that I don’t have a good day whatever day we don’t really busy day tobacco bit of a diva diva Deborah Deborah very busy today but it kind of a debit ability to be down in a double date with decorative to Amber got them on

フルリモート婚

 結婚指輪の代わりに、指輪のイラストのNFTを。    だって、貴女の指のサイズを知らないから。  だって、貴女の住んでる場所を知らいないから。  LANケーブルという細い管が、ぼくと貴女の縁を繋げる。   「ありがとう! 一生大切にするね!」    ヘッドフォンから聞こえる一文。  それさえあれば、ぼくはもっと頑張ることができる。   「じゃあ、今日もよろしく!」   「もちろん!」    今日もぼくたちは、オンラインゲームで狩りに出かける。  世界ランク一位と二位。  世界最強の夫婦は、今日も無双する。    部屋の中から。              兄妹で結婚する方法を考えた。  少なくとも、法的には無理だ。  同性婚も認められていない現状で、兄妹婚なんて無理無理の無理だ。    いや、同性婚を求めている人間たちでさえ、兄妹婚と言うと手の平を返すだろう。  何故だろうね。  どちらも、好きな人と一緒にいたいというだけなのに。    だから考えた。  私じゃない私を作る方法を。  元々インドアな兄にオンラインゲームを勧め、完全な廃人にした。  部屋から一歩も出てこない、子供部屋おじさんの完成だ。    私も徐々に引き籠った。  そして、兄と同じゲームに没頭した。    ゲーム人口の少ないゲームを勧めたかいがあって、私たちは世界ランク一位と二位。  兄は私にプロポーズをし、私に指輪を送ってくれた。  私と気づかず。    もらったイラストを使って、本物の指輪を作るね。  ありがとう。    今日から、夫婦としてよろしくね。  私の旦那様。    ……。    ごめんね。  お父さん、お母さん。  引きこもりを二人も抱えて、大変だよね。    でも、私、幸せになるから。  きっと、幸せになるから。    その苦しみは、私たちを兄妹として産んだことの罰として、甘んじて受け入れて欲しいよ。

デイドリーム株式会社

あれ?ここどこだ?周りが光に包まれた景色。ん?前から人が歩いてくる… 母さん!母さんだよね?僕、母さんが死んでから色んなことがあったんだよ。でも母さんから教わったこと分かってるつもりだし、安心してね。 母さん…何か言ってよ。母さん! 母さんは僕に優しく微笑みかけた後、天に向かってゆっくり…消えていきました。 母さん!母さーん! は!ベッドで目が覚めた。夢だよな… 今年34歳になる僕は16歳で母を亡くした。 父は母を亡くしたショックで、ネグレクトになった。 僕はアルバイトをバリバリ頑張った。そして勉強を頑張って一流大学に進学してやると決めていた。受験の末、志望校合格。四年間の大学生活の後、待っていたのは就職活動。 希望する企業には入れなかった。だが、何度断られても諦めずに面接を受け続けた。結果、運良くサービス業の会社に入ることができた。 内容は、お客様に夢を見せる事業だ。 お客様から見たい夢の要望があればDVDで、サブリミナル効果の映像を視聴してもらい、どんな夢でも見れるというもの。保証率100%が売りなのだ。人から喜ばれる仕事をしている僕は幸せ者だ。 現実的には夢は自分で叶えなければならないだろう。だがお客様に、夢を叶えたその先の姿を見てもらえれば必ずモチベーションがあがると、僕は確信している。

幽霊のダンス

 幽霊が、街中を走り回っていた。    すっぽんぽんで。    もしも姿が見えなくなったら、誰しもやりたいことはあるだろう。  きっと、そのひとつ。    服を着ないで人前に出るという背徳感。  かつ、幽霊なので誰にも見られないという安心感。  二つが混ざり合って、莫大な高揚感を引き起こす。   「いやっふぅー!」    周囲を歩く人々は、そんな幽霊を見てみぬふりしている。    そう、見えているのだ。    死んでから幽霊になるまでの間に、幽霊を視認できる技術が確立されたのだ。  それは、幽霊の実在を証明したい大人と、幽霊が恐い姿をしていないのを見てみたいと言っている子供に、刺さった。  気が付けば、日本中に普及した。   「幽霊、さいっこー!」    幽霊は、にこにこ笑顔で走り回る。    にやにやにや。  それを、生きている人間たちが観察する。        幽霊が、幽霊を見るメガネの存在を知るその日まで。

カフェオレが飲みたいの

正論は、例えるならブラックコーヒーみたいなものだと思う。 内容、指摘、全てにおいて概ね正しい。相手のことを思った上で伝えるなら尚更価値のあるもの。耳に痛い内容でも今後の自身の改善に活かせる情報が詰まっている。集中力や脳機能の向上効果のあるブラックコーヒーみたいに、苦くてもプラスの効果があると思う。 しかし、ブラックコーヒーも正論も、必ずしも万人ウケするとは限らない。 どれだけ素材の味を生かしていようが、どれだけ身体にメリットがあろうが、『にっが、何これ』と一口飲んですぐに辞めてしまう人も世の中にはいるのだ。正論もそれと同じで伝える本人は相手の為だと思っていても、伝えられた人間が『うっざ、聞いてられんわ』と開き直ってしまえばそれまで。 さて、じゃあどうしようか。解決法は意外とシンプル。 コーヒーメーカーの側に、あらかじめ牛乳、ガムシロ、はちみつ、砂糖などなど、マイルドアイテムをスタンバイさせておくのだ。 牛乳を入れれば苦味が薄れ、更にガムシロを加えれば子供でも飲みやすくなる。あらまお手軽、いたって簡単。 それと同じて、言い方、表情、ちょっと変えるだけで受ける印象も変わってくる。印象も『うっざ』から『そうかも』と受け入れやすくなる。 勿論、常に甘々でいろとは言わない。そこら辺の調節はバリスタの腕の見せ所といこう。そしてお客もたまにはブラックに挑戦してみるのもありかもしれない。 お気に入りのCMの歌詞を借りるなら、『強いコーヒーもいいけど、優しいミルクも素敵』なのだ。

染髪【会話シリーズ】

「髪を染めたい」 
「別に染めればいいじゃん」 
「染めてもいい?」 
「あんたの髪の毛だし良いんじゃない?あー、でも学校の校則とかにばっちり引っかかるね、怒られる覚悟があるなら、」 
「いやあんたの髪の毛」 
「え?」 
「私があんたの髪を染める」 
「いや絶対にやめて」 
「染めさせてちょうだいよ」 
「意思が強すぎるでしょ。私黒髪以外似合わないんだって…茶髪だと田舎のヤンキーみたいになるし」 
「いや、ますますやりたくなるような情報提供しないでよ」 
「ほんとに怖い」

26.深夜二時

 私の人生を彩るミュージック。  なかなか切れず続いた長電話。  受験のために削った睡眠時間。  遊んでばかりで逃した終電。  カラオケ行くたび歌った曲。  私にとっては青春の出だし。  望遠鏡を担いで。  ラジオを結んで。  これまでも。  これからも。  どうやら雨は降らないらしい。 (#文披31題 2024 お題7/26分)

自虐ネタ

 才能が欲しいと願った。  自分には才能がなかったから。  これとわかるような、はっきりした才能。  見えづらいけれど、誰かの役に立つ才能。  努力を継続するだけの才能。  全てを持ち合わせることなく、この世に生まれ落ちてしまった。  子供の頃は良かったなんて、ただの幻想でしかない。  懐古したところで、必ず誰かは私の上にいて、どんなことをしても、どれだけ頑張ろうと思っても、全て崩れて塵となった。  塵も積もれば山となるというけれど、積もった山はきっと私だ。  数多の意味を持たない塵を、羨望と嫌悪の混じった血液で固めたヒトガタ。 「すごいねうまいねいいねすばらしい」  そんなきれいな言葉の一つもない、赤黒い人の形の化物。  世界は煌びやかだ。物理的にも、精神的にも。  細やかな、目にも見えない幸せのつぶつぶが、風に乗って街の隅まで広がっている。  だからこそ、相反し圧し潰される心臓。表情を消して体を重く、思考停止にまで至る。  幸せたちは言う。 「自分なりの幸せがきっとある」  高慢にも、傲慢にも、わかったように言う。  故に反抗してしまう。 「だったらお前の幸せを寄越せよ」  と。

ネバーチャン

俺は探偵だ まぁ、普通の探偵ではなく怪異専門なんだが そんな俺はある日、ネバーチャンという噂を耳にしたんだ なんでも、夜中さまよっているおばあちゃんに遭遇すると ネバネバ足音がするそうだ そして奇妙だなと思い話しかけてみると 自分に粘液がかかるそうだ 文句を言おうとするともう目の前から消えていて 足元にはねばねばとした何かがあったそうだ そんなバカバカしい話ないと思っていたが 調査していくとたくさんの人が見たらしい だけど話しかけたという人はいなかった だから自分が話しかけてみようと思い その日の夜中に街を歩いてみることにした 街を歩いていると 後ろからネバネバと何かの足音がする 噂は本当だったのかもしれない 恐る恐る話しかけてみると 本当に粘液がかかりおばあちゃんが消えていた でも少し変だった 何故か自分の足音がネバネバという足音に変わっていたのだ 最初はかかった粘液が垂れたのかなと思っていたけど そのまま家に帰ることにした だけど道行く人は、俺の姿を見た瞬間 全員顔色を変えて 後ろに下がっていくんだ 何故だろうと思ったけど まぁ、大丈夫だろうと結論を出し 家へと足を早めた 家に着くと体がねばねばしていたから お風呂へと向かった だけど気づいてしまった 鏡に映る 自分の顔に

人形

 愛しているなど信じてはいけない。 「今までに出会った人間の中で一番愛しているよ。未来永劫、これは誓って言える。君の一生を幸せにしよう。私の思いは永遠に君を包むだろう。愛してる。本当に君を愛している」  目の前にいる男は酔っていた。食事はまだ始まってもいないのに。たったワイン一杯を肴に愛の言葉を連ねていく自分に酔っている。甘い言葉に泥酔してこちらのことなど見えていない。  男の気持ちは受け取らないつもりだった。好ましく思わないわけではない。比較的社会的地位が確立されている町医者。知的で、年も近く、優しい。その言葉を受け取らないなんて、高望みだと言われても仕方がない。  受け取らない理由は、男が永遠に執着しているからである。固執しているともいえる。永遠に関する知識の収集、薬の調合、技術の習得……叶えるためならば時間も金も厭わない。満足のいく成果を得られずに頭を掻きむしりながら唸り、呆けたように脱力して倒れ込んでいる事もあった。その様子を見ると哀れに思えてくるのである。  ――変わらないものの何が楽しいのだろうか。  男が永遠を望むのには興味は持てなかったし、男にのめりこめそうもなかった。  医院を辞めることは惜しかったが、男から離れてるのに勤め続けるほど図々しくもなれない。今夜の食事で、退職を告げ縁を切るつもりだ。  ふと、男の口説きが止まった。別れの言葉を挟もうとして口を開くが、言葉は出てこなかった。  ぐらりと視界が左に傾き、顔全体がテーブルに叩きつけられた衝撃で頬にカトラリーが食い込んだ。  身体に力が入らない。目だけが定点カメラのように突っ伏したテーブルからの世界を映し、そこに男が入り込む。 「永遠に私の物でいておくれ。永遠に、だ。私から離れないように、私から離れたとしても、君は永遠に生き続ける」  男の言葉が合図だったらしい。そのまま、意識を失った。  ***  薬を盛られたならば死を覚悟しなければいけない。目的が殺人であれ、人身売買であれ、違法実験であれその先に待っているものは奈落。闇の淵から這い上がって助かる人間はごく少数で、その少数の中でも五体満足でいられたものは数える程度しかいないだろうから。  微睡む中で名前を呼ばれた。もう起きる時間だよ。  瞼を開くとバチンという音。何度か瞬きするたびに同じ音が響く。目が酷く乾いていている。擦りたかった。 「やあ、体調はどうだい?」 「まさか生きているとは思いませんでした」 は悪びれもせずに笑いながら、僕は君に危害を加えないさ、と男が言う。 「さあ、身体を起こしてごらん」  永遠の実験に利用されたのは明らかだったが、ベッドに転がっていても仕方がない。  身体全体が強張っていた。同じ姿勢でねていたような時のような、狭い箱に閉じ込められて身動きできずにいたような。とにかく身体全体の動きがぎこちない。特に関節を動かすたびにぎしぎしと軋み、筋肉痛のような痛みが走る。棺桶にでも入れられて運ばれたのか、縛られて犯されたのか、なんにせよ不快だ。 「私を永遠にできましたか?」  男が上機嫌なのは、永遠の実験が上手くいったからだろう。嬉し気な様子が癪に障った。 「おっと、怒らないでくれ。今までの実験の中で一番いい成果なんだから」 「実験段階のものを人間で――愛していると告げる人間で試すなんて感心しませんね」  この男の中では自分はその程度の存在だったことが判明して落胆の気持ちが生まれた。ひと時でもこの男に好意を抱いたのを後悔する。  男が宥めるように肩を抱き、手を引いて鏡の前に立たせた。 「ほらごらん、君は永遠になった」  鏡の中には自分によく似た人形が立っていた。表情筋のない能面のような顔。目を覆う瞼は閉じるか開くかの二択しかなく、動かせばバチンと音が響いた。口は辛うじて自由に動く素材だったが開けば安物のダッチワイフのような表情となり間抜けである。手足はぎこちなく動き、指は完全に握りこむことができず、マネキンのようである。  男が酔ったように話す。病にもかからず、事故でバラバラになっても、腹に風穴があいても君が生きるのに支障は出ない。すぐに私が直してあげるし、痛みも苦しみもないんだよ……、と永遠を獲得したメリットをつらつらと説明する。  男の話は耳に入ってこない。男が施したのだろう、真っ白なファンデーションとがたがたのルージュ、塗りたくられたマスカラのダマに目が行ってそれどころではない。  一体、男は自分のどこに惚れて永遠にしたてあげたのだろう。少なくとも顔ではないのはわかった。  今後、この下手くそな落書きではなく、以前のようなメイクを施す細かな作業をできるようになるのか、ぼんやりとそんなことが気になっていた。

漂う煙

 佐川さんが、仕事が終わらずに終電を逃した時のこと。    始発まで会社にいることを決めて、非常階段で一服することにした。  会社の隣には新興宗教の寺があり、深夜だというのに照明が煌々としていた。    ダダダダダダッ。    小太鼓を早打ちする音。  寺の礼拝が始まったことを合図していた。  (うるせぇな。こんな深夜に音出して。警察は何やってんだよ)  音が煩わしくて、視線を逸らした。  タバコの煙が目の前を漂う。  小太鼓に加え、更に大きい太鼓や銅鑼の音まで混ざり、演奏は激しくなる。  寺に視線を戻すと、庭で数人が踊っていた。  (気持ちわりぃ)  室内に戻るため、タバコを消した。    ドアに手をかけると、吐き出したような煙が視界いっぱいに広がった。  タバコは消したはず。灰皿を確認する。煙は出ていない。  灰を落として何かを燃やしてしまったのだろうか。不安に駆られ周囲を見渡す。  やはり、煙が出るようなものはない。  パタパタと煙を払う。煙は薄まるどころか、更に広範囲に漂う。 (なんでこんなに……)  背中に視線を感じた。    振り向くと、寺の庭に三十人ほどの人間が集まっていた。  全員がこちらに向かって指をさしている。  嬉しそうに笑いながら――。  「それから、たまに白い煙というか、モヤみたいなものをよく見るようになりました」  そしてそれは、自分の周りで人が死んだときだけ現れるそうだ。  佐川さんが帰れなくなったあの日。  同僚が自殺してしまい業務が滞っていたからだったのだという。  佐川さんの勤める会社は年に数人、自殺者を出していると教えてくれた。

かけ足で

透明な炭酸が 入ったビン センをしないで 青い空に 放ってみる 透明な炭酸が 青い空に かけ足で 急いでいく あわてることはないのにと 思うのだけれど 彼らには 時間がない 彼らにとって 夏は あまりにも 短すぎるから

双子の魔人伝説:リアンとレアンの選択

### 第1章: 双子の葛藤 レアンとリアンは、悪魔と人間の間に生まれた異端の双子として、常にその存在を疑問視されてきた。 彼らは子供の頃から互いに支え合い、周囲の蔑みや偏見に立ち向かって生きてきた。 彼らの成長と共に、その存在の意味と自分たちがどちらの世界に属するのかを見つけるための葛藤が深まっていった。 レアンは幼い頃から自信に満ち溢れ、挑戦することを恐れなかった。 彼の性格はまさにENTPそのもので、新しいアイデアや戦略を考えることに喜びを感じていた。 レアンは、悪魔としての力を誇りに思い、その力を活かすことで自分の存在を証明しようとしていた。 「リアン、見てくれ!この新しい戦略を考えたんだ。」 レアンはいつもリアンに自分のアイデアを話していた。 「これで僕たちはもっと強くなれる。」 リアンはレアンの情熱と自信に影響されながらも、自分自身の道を見つけようとしていた。 彼女もまたENTPであり、冒険心に溢れていた。 リアンのエニアグラムはタイプ7のウィング8であり、トライタイプは728。 彼女は楽観的で、自分の欲求に忠実でありながら、強い意志とリーダーシップを発揮することができた。 リアンは人間としての感性を大切にし、創造的な活動に没頭することが多かった。 「レアン、あなたの戦略は素晴らしいけど、私はもっと人間の世界に触れてみたいの。」 リアンはいつもそう言って、レアンの提案を受け入れつつも、自分の探求心を大切にしていた。 双子は互いに異なる目標と価値観を持ちながらも、支え合って生きていた。 彼らは日々の生活の中で、互いに意見を交換し、成長していった。 しかし、その成長の過程で、彼らの対立も次第に顕著になっていった。 ある日、レアンはリアンに言った。 「僕はもっと強くなりたいんだ。悪魔としての力を最大限に発揮して、自分の存在を証明したい。」 リアンは考え込んだ後、静かに答えた。 「私も自分の道を見つけたいの。人間としての感性を大切にして、もっと自由に生きたい。」 その言葉に、レアンは少し驚いた。 「でも、僕たちは一緒にいるべきじゃないのか?互いに支え合って生きることが、僕たちの運命だと思っていたんだ。」 リアンは微笑んで、 「もちろん、一緒にいることが大切よ。でも、それぞれの道を見つけることも同じくらい大切だと思うの。」 と言った。 その後、二人は自分たちの目標に向かって歩み始めた。 レアンは悪魔としての力を磨き、戦闘においてもその才能を発揮することで、自分の価値を証明しようとした。 一方、リアンは人間の世界に触れることで、自分の感性を磨き、創造的な活動に没頭することに喜びを見出していた。 しかし、彼らの葛藤は終わることがなかった。 レアンは次第に自分が本当に悪魔でありたいのかを疑問に思い始めた。 彼は戦闘での勝利を重ねるたびに、自分が求めているものが何なのかを見失っていった。 一方、リアンもまた、自分が本当に人間でありたいのかを悩むようになった。 彼女は創造的な活動に没頭する中で、何かが足りないと感じるようになった。 ある晩、レアンとリアンは星空の下で再び話をすることにした。 レアンは静かに言った。 「リアン、僕は最近、自分が本当に何を求めているのかわからなくなってきた。戦闘での勝利は確かに喜びをもたらすけど、それだけじゃ満たされないんだ。」 リアンは彼の言葉に頷き、 「私も同じよ、レアン。創造的な活動は楽しいけど、何かが足りない気がするの。」 と言った。 二人はしばらく沈黙し、星空を見上げていた。 その沈黙の中で、彼らは互いに寄り添い、支え合うことの大切さを再確認した。 「レアン、私たちは一緒にこの世界を探求し続けるべきだと思うの。」 リアンは微笑んで言った。 「互いの違いを受け入れながら、一緒に成長していこう。」 レアンも微笑み、 「そうだね、リアン。僕たちにはまだまだ学ぶべきことがたくさんある。互いに支え合って、もっと強くなろう。」 と答えた。 その夜、二人は新たな決意を胸に、未来への旅を続けることを誓った。 彼らの葛藤は続くかもしれないが、互いに支え合うことで、乗り越えられると信じていた。 レアンとリアンの冒険は、これからも続いていくのであった。

魚を食べると頭が良くなる

「ミツキ、俺さ、魚を食べようと思うんだ」  わたしが恋人のアツシと二人で、アツシの部屋で向かい合って勉強していたら、急にそんなことを言われた。脈絡のない発言に、わたしは首を傾げた。 「なに、急に」 「魚を食べると頭が良くなるって言うだろ。だから」  アツシは得意げな顔でそう言った。  高校でのアツシの成績は、はっきり言って悪い。補習の常連だし、テストは赤点すれすれだし、わたしとの約束が補習で潰れたことも何度かある。けれど、アツシは頭が悪いわけではないのだとわたしは思っている。勉強しようとしないだけなのだ。  今も、アツシの宿題を進めるためにわたしが来たのに、無駄話で手が止まってしまっている。とにかく勉強に対する集中力がない。もっと勉強すれば、アツシだって良い成績を修めることはできると思うのだ。  そして、アツシを勉強させるのは、恋人であるわたしの務めなのかもしれない。わたしはあえて冷たく対応する。 「そんなこと言ってる暇があったら宿題進めたら」 「ひどいな。ばっさりかよ」 「言っておくけど、勉強しないと頭良くならないんだからね。魚食べただけで頭良くなるわけじゃない」  わたしがそう言い返すと、アツシはいたく驚いたようだった。 「えっ、そうなの? 食べたら成績良くなるんじゃないの?」 「そんな魔法の食べ物があるんだったら誰も勉強しないでしょ」  アツシの疑問を一蹴する。そんな食べ物があるのならわたしだって食べたい。学生から自由を奪う勉強という代物がなくなるのなら、きっとほとんどの学生がその食べ物を追い求めるのではないだろうか。 「なあんだ、そっかあ。じゃあ食べても意味ないな」 「勉強する人には効果あるって言うけど。記憶力が上がるんだって」 「勉強したくないから魚を食べるんだろ。勉強しなきゃいけないなら食べないよ」 「じゃあ、勉強しよ。はいはい、お話は終わり」 「まあまあ、そう言うなよ。ちょっと休憩」  アツシは休憩を宣言して、わたしの横に回ってきた。わたしがじろりと睨んでも、アツシは元の場所に戻ろうとはしない。どうやら本気で休憩するつもりのようだ。ついさっきまで休憩していたくせに。 「海鮮丼とか、いいよな。近々食べに行かないか?」 「いいけど、今は宿題やる時間でしょ」 「どこに行こうかなあ。やっぱりマグロ? カニ?」 「勉強しない人とは行かない」  わたしが脅しても、アツシは屈しなかった。今のアツシは勉強しないという強い意志を持っているようだった。 「だから、ちょっと休憩するだけだってば。ミツキも海鮮は好きだろ? 今度行こうよ」  アツシはスマートフォンを取り出して、検索を始めてしまう。こうなってしまったら、もう勉強どころの話ではない。わたしは溜息を吐いて、アツシの画面を覗き込む。自然と寄り添うような体勢になり、わたしはアツシの肩に頭を預けた。 「お、こことか、いいんじゃない?」 「いいかも。遠くなくて」 「シラスも捨てがたいよなあ」  そうして、わたしが自分の使命を思い出す一時間後まで、たっぷり休憩することになったのだった。  恋人に触れたいという誘惑を断ってくれるような食べ物は、どこかにないのだろうか。

ワタシ...今...Iruno

あっ、、、電話だ。 A君「もしもし、どなたですか?」。 電話の向こうのヒトは「北海道にいる」とだけ言って電話を切った。 B君「それってメリーさんなんじゃね?!」。2人に寒気が走り逃げるために飛行機に乗った。再びA君のスマホが鳴る。Aが恐る恐る電話に出ると、 「ワタシ・・・今・・・あなたの隣にいるの」。 気づけばBは血まみれの人形を持ち、失神したがら人形に電話を貸していた。

一段ずつ増えていく壁

一つ、二つ、三つ、と様々な壁を超えて行った。 五つ目の壁は少し苦戦したが何とか超えた。 六つ目、七つ目の壁は2日かけてようやく超えた。 十歳の僕には、ここまでが限界か........

前向き

前向きってなんだろう ポジティブなんでしょ なんか良いことなんでしょ でもさ 自分が向いてる方が 前なんでしょ 横道にそれても なにか発見があったら 嬉しいでしょ 前向いたまま 後ろ歩きしても どこかにたどり着くでしょ それで いいんじゃない だって 楽しいじゃん

Educated Gabbard Valley believe he did that battery battery dead forever every day at tabella been

I had to go to Koppe Bridge bedazzled it ever visit really dead by battery dead will be double date will be there today will be dead rabbit every dead battery dead will be dead to have a bit of a debt – – David every day primary debt will be the weather gonna be dead really dead will be there for a little bit better but if we did a debit every bit of the video with that with everybody at work and will be dead with a dead at the cabin good with Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Deborah Green better be dead dead dead will be there will be days will be Debbie Debbie Debbie did with it will be dead I don’t have a good birthday Blake happy birthday Debbie downer bitch every day but we did that we did with that as a Democrat about WWE Deborah Deborah Deborah Deborah will be dead by there with her dad I don’t have a garbage everybody Bridget will be WWE Deborah Deborah Deborah be dead dead dead dead we did the baby Deborah Deborah read it will be damn Add Valerie Kay burgundy Malibu education OK baby Debbie Debbie Debbie I gave your dad a baby will be there but I better be WWWW www.Rubye J Burdette wooded WK Burger www.revenge revenge revenge ever give it a bit of a WWE diva dead baby did with it I don’t have a good day baby did Ruby www.will be dead baby deer through that I will be there today will be the death of a WWW BJ will be there to be dead rabbit dental dental with her dad had a good day today baby dead baby deer we did we did we did make a baby with Deborah Deborah did OK but goodbye WWE diva database with the trouble with dental be dead with a true date will be dead OK And you gotta carry go baby be deadly deadly headed that way anyway but I will be dead will be there be dead by the way to be dead or dead will be dead by B David devil be dead will be dead at a good day baby WWWW dead rabbit ever done

25.カラカラ

 窓の桟に命の残骸が干からびている。  網戸にした時入り込んだ小さな羽虫。  どこかの隙間から侵入したカメムシ。  殺虫剤から逃げれず息絶えた黒い虫。  生きていた形のまま干上がっている。  触れる。  パラリ。  崩れる。  命の形が。  埃に紛れ。  ただのゴミに。  成り下がった。 (#文披31題 2024 お題7/25分)

映画の落とし穴

結構前のことだったと思う。 金曜ロードショーで『パラサイト 半地下の家族』という映画が放送された。簡単にあらすじを説明すると、半地下に住む貧しい一家がそれぞれ素性を偽って金持ちの家に潜入し好き放題していくが…というもの。直接映画館に観に行ったことは無かったが、『前半コメディ後半サスペンス』というネットの情報は知っていた。 ちょっと気になったので録画して明日みんなで観てみようということになったのだが、みんなが寝静まった後に私はこっそり1人先行上映を行ってしまった。そこで地味にショックな目に遭ってしまうとも知らずに。 観た人なら分かるだろうか、パラサイトの中盤にはアレなシーンが組み込まれている。そう、そこそこ攻めているアレなシーンが。 当時の私は人生初のアレなシーンにショックを受けつつ頭を働かせる。 こんな攻めた映画、母とはもちろん妹となんか絶対に観れない。この人たちは何してるのかって聞かれても答えられる気がしない。 しばし考えた結果、私は映画を観終わった後に録画を削除した。そしてそのまま布団をつっかぶって眠りについた。翌日に家族から何で無いんだと文句を言われたが、『いやー録画に失敗しちった、許してちょ♪』となんとか誤魔化した。 これで良かったのだと。 数日前に妹がパラサイトを観ていたのを目撃したので、衝撃とショックを消化すべくここに書く。

タグ

「たのも〜」 
道場破りをしに来た女が一人。夕方の6時。 
「わ、あんたか」 
「たのも〜」 
「道場破りするのはべつに良いけどドア連打はやめて」 
「何してた?」 
珍しくこちらに満面の笑みを向けてくる。 
「特になにもしてない。暇だからコインランドリー行こうとしてた」 
「一緒に行こう」 
「えー…」 
「一人より二人、三人より四人って言うじゃん」 
「言わないでしょ、なんかあんた今日いつも以上に変だけど何かあった?」 
「これは私の友達の話なんだけどさ」 
「?うん」 
会話になってないんだけど。いきなりどうしたんだこの人。ていうかこの人私以外に友達いたっけ。いや、まぁいるか。 
「気になってる人がいて、」 
「そうなんだ」 
「口悪いんだけど」 
「うん」 
「ちょっと抜けてて」 
「うん」 
「この前は服のタグつけたまま学校に来てたし」 
「うん………ん…?」 
「落ち込んでたら、たまに励ましてくれるし」 
「ちょっと待てや」 
「何」 
「こっちのセリフだよ。一応確認したいんだけど友達の話だよね?」 
「そうだよ」 
「すごい…自分の事のように話すから」 
「その子と私すごい仲良いから」 
「あ………っそう…そっか」 
友人は完全に目が据わっていた。
私は初めて相手のことが怖くなって、 
「コインランドリー、行こうか」 
なんて言った。私の顔は確実に青ざめていたと思う。 
友人は「うん」とだけ返した。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 洗濯機がちょうど二つ空いていた。 
自分から一緒に行こうと誘ったくせに何も持ってきてない。読めない人だ。 私は洗濯物をポッカリと開いた洗濯機に投げ入れた。洗濯物はすぐに吸い込まれていった。 
「そのTシャツ、タグ付いてるけど切った方が良いんじゃない」 
「このままで良い」 
「そっか」 ひたすら無機質で単調な音が響く。 
少しして洗濯機のロックが開いた。
乾かしたての洗濯物は熱くて持てたものじゃない。 
備え付けのベンチに暫く置いておく。 よく見ると、あちらこちらにタグの残骸がこびりついている。 
「早く帰ろう〜…ってうわTシャツヤバいな」 
「ヤバイとか言うなし」 
私達はあはははと笑いながら帰路に就いた。 部屋に着いた私はTシャツを捨てた。
  
これでよかったんだと思う。

嫌われ者

僕はみんなに嫌われていた だけど嫌われているところは自分でもわかっていたんだ でも君だけは違った 僕のことをちゃんと見てくれていた 僕の肩書きや容姿に惑わされずに でも君は ある日を境に突然、行方不明になってしまった 色んな場所を探した ずっとずっとずーとっ でも君はいなかった だけど薄々わかっていたんだ でもこんな現実が受け入れられなくて ずっと見ないようにしていたのに 本当は君がみんなのように 僕のことが嫌いなことを でも僕は 僕は そんな君が好きだった また会えたら 僕の事 すきになってくれますか

双子

 話し声がする。言い争う声だ。重たい瞼を細く開き、壁にかかった時計を見ると二時を回っていた。  ――こんな遅い時間に、近所迷惑だな。  そう思ったのも束の間、ベッドの足側で動く影がいるのが見えた。外の通りではない。部屋の中だ。酔っぱらいでも大声をあげているのかと思ったが、何者かが自室にいるのだった。  声の調子で二人いるとわかる。物盗りだろうか。それにしては部屋を漁っている様子は感じられない。緊急通報装置を使うことも考えたが、すぐ手に届く距離になかった。日頃の防犯意識の低さを呪う。ひとまず、事態を静観することに決めた。幸い、話し声の主はこちらが起きたことに気が付いていないようだ。騒げば死ぬかもれないが、黙って影を見逃せば生かされるかもしれない。  薄目で伺いながら、目が徐々に暗闇に慣れてきた。足元にはすっぽりと布を被った影が二つ。片方は真っ白で、片方は真っ黒だった。寄り添って、小さいとは言えない声で言い争っている。 「さっき約束しただろう。男だったら俺の物、女だったら君の物。これは男だから俺の物だ」 「でも、髪が短いだけかもしれない。身体を見なければわからない」 「いやいや、布団の外からでもわかるだろう。これは男だから俺のものだ」  なんとも物騒な話をしている。だんまりを決めても自らの身は危険に晒されているようだ。侵入者の言う、俺の物の意図はわからなかったが、黙って獲物にされるのを待つよりは、緊急通報装置を作動させた方がよさそうだった。  飛び起きて、装置がある棚に飛びついた。その速さに影は驚いたようだ。 「やや、この人間起きているぞ」 「捕まえろ」  影が追い付いてきて足を引っ張る。引きずられそうになったが、どうにか装置のボタンを押した。サイレンが鳴り、装置からは赤い光――これは緊急レーザーで対モンスターのための機能である――が放たれ、スピーカーからは怪異に向けての呪文が流れ出す。ひとまずはこれで緊急回避をして、あとは警備署が来るのを待つのだ。どちらかの装置が効果があれば運がいい。  二つの影は怯んで、足を掴んだ手を離した。その隙に窓に近寄り開け放つ。退路は確保した。このまま、得体のしれない闖入者から逃げられれば――。 「あっ」  予想外の出来事が身体を襲う。窓を開けた力はそのまま外に向かい、勢いあまって宙に投げ出されていた。何か考える間に身体が地面に叩きつけられる。ごき、と大きな音が鳴った。  ***  真っ白な頭巾と真っ黒な頭巾に見下ろされている。周囲を見渡すと、隣に自分の身体だったものがつぶれていた。自分の部屋が七階の部屋だったことを思い出し、そこから投げ出されて、自分は命を落としたのだと悟る。  黒い頭巾が話しかけてきた。 「このような事態になったのは想定外だ。しかし、手間が省けたのも確か」  白い頭巾が頷きながら、どちらがいいかと聞いてきた。 「どちらが?」  影が揃って頷く。 「黒い私は死神」 「白い私は幽霊」  特区では大したことのない怪異だろう、と黒い頭巾が言った。 「人が急にいなくなっても誰も気にしない。我々にはうってつけの街さ。今の世はあまり死神も幽霊も流行らないものでね。人の記憶から消えていく怪異は力を発揮しないのだよ。だから、この街に来たのさ。ここでは怪異が日常的に力を発揮している。街の人間は我々を恐れながらも、我々の姿を風化させないのだ。だから私たちは外にいるよりも力を存分に発揮できる。怪異を恐れれば恐れるほど、私たちの力は強くなる」  どちらに魂を食われたいかね、そう迫る影から今度は逃げる術がない。

『貧困のテーゼ』

 おそらく私は貧困というものを知らない。買えないものがある以上、お金には困っているがしかし、お金といったものは売り手が私の所持金よりも高く価格を設定すればそれで足りなくなる。そういう意味で、お金というものは当てにならない。時代が変わればお金持ちも食べてはいけない。だから私の金欠は貧困とはまた違う。  なんとかちょっとは社会のど真ん中で働くことができている。そういう意味で私には貧困というものは他人事だ。そしてそれでいいと思っている。  おそらく私は貧困というものを知らない。愛に飢えているわけでもない。誰とも恋愛関係に発展したことのない私だがしかし、恋愛というものは動物的な本能に基づく生理的な現象と、そうではなく、人格を認め合う関係の、少なくとも2種類の恋愛がある。  生理的な恋愛に私は用がない。生理的な現象である以上、抗い難いものがあるのはおそらくそうなのであろうが、だからどうと言うのか。私には用がない。生理的な欲望が生まれたときに、それを屈服させるだけの人格を今から作り上げておこうと思うだけの話。  一方の人格的な恋愛も私は果たしたことがない。だがしかし愛にも仲間にも飢えているわけではない。だから私は貧困というものを知らない。  私は貧困というものを知らない。持病のいくつかはあるけれど、それだって私が私を貧困だと思うほどの大病ではない。  どうあがいても私は貧困というものを知らないし、知ろうと思う気もない。「いつか貧困な境遇に巻き込まれるぞ」と何かをわかったような間合いで私やそれ以外の人を脅す人を何人も見てきたが、それは君たちに言われなくてもわかっていることだ。備忘録としては十分ありがたいが、無駄口だとも思う。  どうすれば貧困になれるのか。というより、この「貧困」の正体はなんなのか。知る必要はない。知ろうともしてない。だが忘れてしまうこともできない。  お金にはいつだって困っている。愛情に包まれているわけでもない。病名に魂を受け渡したわけでもない。なるほど美醜や才能といった問題が「貧困」には関係しているのかもしれないが、私はたぶん醜くないし、少なくとも自己評価は「普通」。こだわるだけ無駄だと思っている。自分のアイディアでオシャレを考える瞬間が好きですらある。  才能にも困っていない。困る必要がない。憧れがあって、そこに倍率がかかるような仕組みだったとして、それは誰かのでっちあげたゲームでしかない。遊びとしては十分だが、人生をかけるほど記録に意味を見出しているわけでもない。また人生はゲームじゃない。  結局、私には「貧困」が必要ないのだ。この本音が私の心から欠乏を追い出していく。わざわざ実況してくる人もいるが、そんな人たちの井戸端で私がどう言われても、どっちでもいい。その人たちの自由な慈善活動に貢献できて気持ちいいくらいだ。さっきまで私の心の内外にあったそれが真実。そのことを私をどうにか処理している宇宙は知っている。それが絶対だ。情報操作などはいつの時代も醜悪さで食い繋ぐしかない「貧困」な魂の悲鳴だ。  さて、こうやって書き連ねてくると、私が漠然と考えてきた「貧困」について私はひとつの仮説を得る。  それは、私にとっての「貧困」とは人間を人間と思えないこと、そして人外を人間と思うこと。そういった仮説。  今だって涼しい部屋で平日の17時にパソコンを使ってこんな文章を書いている。貧困どころか順風満帆だとすら言える。いや貧困なのだ。お金で勝負しきれない。恋人がいるわけでもなく、病院に行かなくていいわけでもない。アイドルになれるほど美しいわけでも、世界がこぞって買いに来るほど明らかな才能があるわけでもない。  でも「貧困」じゃない。心が不足していない。どうすればこの喜びを否定できるか。 「それは簡単なことさ」  そう犯罪の脚本を書く黒き天才はニヤつくかもしれない。認めよう。私はゲーテではない。シェイクスピアでもない。だから、そういった黒き天才に勝てるわけがない。  その間違いない敗北の余地は、しかし次のことを証明する。  今、私は「貧困」でなない。  そして私は来るべき「貧困」との殺し合いで戦い抜きその「貧困」を屈服させるために今できることをすればいい。  だから私は「貧困」というものが名前を変えて現れた先でも「それ」ではないだろう。  君にとっての貧困はなんだろう。君は日本語が読めるのに貧困なんだろうか。

双子の魔人伝説:リアンとレアンの選択

### プロローグ 悪魔と人間の間に生まれた双子の魔人、レアンとリアン。 彼らは存在そのものが異端であり、悪魔からも人間からも忌み嫌われていた。 二人はそれぞれの世界に居場所を見つけることができず、常にその存在を疑い続けていた。 レアンは自信家であり、自分が悪魔として認められることを切望していた。 彼の性格はENTPで、常に新しいアイデアを追求し、独自の戦略を考えることに喜びを感じていた。 彼は悪魔としての力を誇りに思い、戦闘においてもその力を発揮することで自分の価値を証明しようとしていた。 一方、リアンもまたENTPであり、彼女の性格は自由と冒険心に満ちていた。 彼女のエニアグラムはタイプ7のウィング8であり、トライタイプは728。 リアンは楽観的で、自分の欲求に忠実でありながら、強い意志とリーダーシップを発揮することができた。 彼女は人間としての感性を大切にし、創造的な活動に没頭することが多かった。 リアンは、自分が人間でありたいと望んでいた。 双子は互いに異なる世界観と価値観を持ちながらも、支え合って生きていた。 彼らの存在はそれ自体が大きな葛藤であり、悪魔なのか、人間なのか、その問いに対する答えを見つけるための旅を続けていた。 ある日、悪魔界と天使界の間に戦争が勃発した。 天使は悪魔にとって天敵であり、戦争は避けられないものであった。 レアンは自ら戦場に立つことを決意した。 彼の戦略的な思考と大胆な行動力は、悪魔軍にとって大きな力となった。 しかし、彼の存在は依然として蔑まれ、最前線で戦うことを強いられた。 レアンはその状況を受け入れ、悪魔としての自分を証明するために戦った。 リアンは戦争に対して強い懐疑心を抱いていた。 彼女は戦争の無意味さを感じつつも、兄の決意を尊重して見守ることしかできなかった。 彼女の心は常に冒険と新しい経験を求めていたが、戦争の現実はその自由を奪っていた。 戦場で命を落としたレアンの知らせが届いたとき、リアンの心は悲しみと怒りでいっぱいになった。 彼女は兄を奪った悪魔たちに対する復讐を誓い、その強い意志と欲望をエネルギーに変えた。 リアンは他の悪魔たちを倒し、その力を吸収して進化を遂げ、ついには魔王の地位に上り詰めた。 リアンのリーダーシップと決断力は、彼女を恐れられる存在へと変えた。 彼女は自分の信念に基づき、悪魔界を支配することで兄の名誉を守った。 彼女の心の奥底には、常に新しい可能性を求める冒険心と、強い保護欲求が混在していた。 やがてリアンは魔王としての役割を果たし終えた後、姿を消した。 彼女の存在は伝説となり、悪魔界では彼らのような魔人が再び生まれることを防ぐために、 「魔人も悪魔」 という法律が制定された。 これがレアンとリアンの魔人伝説である。 100年後、ある少年が古びた絵本を手に取った。 絵本にはレアンとリアンの伝説が描かれており、少年はその物語に夢中になった。 「魔人の王様!超かっけぇ!僕もいつかこの絵本のような立派な魔人になる!僕だって魔人なんだから!!」 少年は興奮しながら叫んだ。 彼の瞳には憧れと希望が宿っていた。 レアンとリアンの伝説は、次の世代へと受け継がれ、新たな物語が紡がれていくのであった。 リアンのエニアグラムタイプ7のウィング8とトライタイプ728の特性は、彼女の自由への渇望とリーダーシップ、そして強い意志力を物語っている。 彼女の人生は常に冒険と新しい経験を追い求める旅であり、彼女の決断はその強い信念に基づいていた。